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研究開発・設計開発経験は、特許事務所でどのように活かされるのでしょうか?
研究開発職や設計開発職として働く中で、

「このまま技術職としてキャリアを続けるべきか」
「技術経験を別の形で活かせないか」

と考えることはないでしょうか。

その選択肢の一つとして、特許事務所や特許技術者という仕事に関心を持たれる方もいます。

ただ、特許事務所の仕事は外から見えにくく、

「研究開発経験がどのように活かされるのか分からない」
「未経験でも現実的なのか判断しにくい」

と感じる方も少なくありません。

技術経験を活かせると言われることはありますが、実際にはどのような部分が評価され、どのような違いがあるのでしょうか。

今回は、研究開発・設計開発の経験が、特許事務所でどのように活かされるのかについてお話ししたいと思います。
研究開発経験を活かして特許技術者を目指すキャリアのイメージ
技術分野の経験を活かして知財業界へ進まれる方もいます

特許技術者の仕事は、“技術理解”が土台になる

特許事務所では、発明内容を整理し、特許出願へつなげていく業務があります。

明細書作成や中間対応などの実務では、発明者から説明を受けた内容を理解し、技術的な特徴や新規性を整理する場面が少なくありません。

そのため、

・技術内容を読み解く力
・構造や動作を理解する力
・開発背景を把握する力
・技術者との会話を理解する力

といった経験は、特許実務においても活かされることがあります。

こうした理由から、研究開発や設計開発で培った経験が評価されることも少なくありません。

特に、

・電気
・通信
・ソフトウェア
・AI
・半導体
・機械
・化学
・材料

などの分野では、技術バックグラウンドを重視する特許事務所も多く見られます。

もちろん、技術が分かるだけで特許実務ができるわけではありません。

ただ、技術を理解する力は、特許技術者として成長していく上で大きな土台になります。

技術経験はどのように評価されるのでしょうか

転職を考え始めた段階では、

「特許実務経験がないと難しいのでは」

と感じることもあるかもしれません。

確かに、経験者採用を中心としている特許事務所もあります。

一方で、応募者のこれまでの技術経験や担当分野を重視して採用を行う事務所もあります。

・どのような開発に携わってきたか
・技術をどの程度理解しているか
・関係者とのコミュニケーション経験があるか
・文章作成への適性がありそうか

といった点は、特許実務未経験者の場合でも見られることがあります。

実際に、メーカーなどで研究開発や設計開発を経験した後、特許技術者や弁理士として活躍している方は少なくありません。

また、若手層については、現時点での特許経験よりも、技術分野との相性や今後の成長余地を見ながら採用を行う事務所もあります。

特許事務所では、メーカーなどで研究開発や設計開発を経験した後に、弁理士や特許技術者として活躍している方も多く見られます。

また、事務所規模に関わらず、そうした実務経験を重視する特許事務所もあります。

特許事務所ごとに求める人物像や育成方針は異なるため、同じ未経験者採用であっても、重視されるポイントには違いがあります。

そのため、「未経験だから難しいかどうか」だけではなく、自身の技術経験がどのような場面で活かせそうかという視点で見ていくことも大切です。

技術職とは異なる働き方もある

一方で、研究開発職と特許事務所の仕事は同じではありません。
入所後にギャップとして感じやすいのは、

・文章作成業務の比率
・期限管理
・レビュー対応
・顧客とのやり取り
・複数案件を同時に進める働き方

など、働き方や求められる役割が異なる部分もあります。

また、開発そのものを行う仕事ではないため、

「技術にどう関わりたいか」

によって、向き不向きが分かれることもあります。

技術を深く追究することに魅力を感じる方もいれば、技術を整理し、権利化という形で支援する立場にやりがいを感じる方もいます。

応募を考える際には、技術経験が活かせるかどうかだけではなく、自分がどのような働き方を望むのかも考えておきたいところです。

特許事務所ごとに求める人物像は異なる

転職相談の中では、

「どの事務所も似ているように見える」

という声を聞くことがあります。

ただ、実際には事務所ごとに考え方や育成方針は異なります。

教育を前提に若手を採用したい事務所もあれば、早い段階から自走できる人材を求める事務所もあります。

また、
・明細書作成中心
・中間対応中心
・発明者対応の比率が高い
・リモート勤務が定着している

など、実務スタイルにも違いがあります。

同じ特許技術者募集であっても、入所後の経験には大きな差が出ることがあります。

募集内容だけでは伝わりにくい部分もあるため、実際の業務内容や教育体制、案件の進め方などを確認しながら比較していくことが大切です。

技術経験を別の形で活かすという選択肢

研究開発や設計開発の経験は、特許事務所で求められる技術理解の土台になることがあります。

ただし、それは単純な延長線上のキャリアではなく、技術を「開発する側」から「整理し権利化を支援する側」へ立場が変わるということでもあります。

そのため、

・どのような実務になるのか
・自分の経験がどのように評価されるのか
・どのようなキャリアにつながるのか

を確認しながら検討していくことで、自分に合う選択肢かどうかを判断しやすくなります。

技術経験を活かす方法は一つではありません。研究開発や設計開発で培った経験を、どのような形で活かしたいのかを考えることが、次のキャリアを考えるきっかけになるかもしれません。
この記事について
知財クレアは、知財・特許分野に特化した転職支援サービスを提供しています。

運営者は2006年より人材紹介業界に従事し、2015年から知財・特許分野の転職支援を行っています。